小児眼科のご案内
- <予約について>
- <弱視について>
- 視力の発達
- 弱視の検査と治療
- 検査
- 正確な検査のために
- 調節麻痺の点眼薬
- 検査の流れと注意事項
- 弱視の治療
- <斜視について>
- 斜視とは
- 斜視の種類
- 斜視の治療
- 間欠性外斜視
- 調節性内斜視
- <医療費控除について>
このページの目次
<予約について>
当院では、医師の指示のもとに、国家資格を持った視能訓練士(ORT)が斜視・弱視の検査や訓練にたずさわっています。
小児眼科専門の視能訓練士(ORT)による検査・訓練は、
- 月曜日 午後(3:00~6:00)
- 水曜日 午前〔第1・3〕(9:30~12:00)
- 水曜日 午後(3:00~6:00)
になります。予約が必要になりますので、お問い合わせ下さい。
- 目が寄っている、はずれている
- 焦点があわない、物を近くで見る、斜めに見る
- 何か見えていないような気がする
- 他院で診てもらったけれども心配なので、もう一度診てもらいたい、など
お子様の事で心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
<弱視について>
視力の発達
生後間もない赤ちゃんは、明るいか暗いかぐらいしか分かりません。 1歳になるころには0.2~0.3、3歳ごろには1.0程度と急速に発達します。
視力の成長とは、目から入ってきた刺激を脳が正しく理解できるようになる成長過程。 「ものを見ることで視力が成長する」のです。眼球から脳におよぶトータルな成長期間です。 視力が発達するこの時期を「感受性期間」とも呼びますが、 この「感受性期間」は非常に短く、8歳くらいまでと言われています。
この大切な成長期間、「感受性期間」に何らかの原因で成長が妨げられると、 「弱視」になってしまいます。 弱視になると、眼鏡を使用しても視力が十分に出なくなります。 対策が有効なのは目の成長期間「感受性期間」が終わる8歳くらいまで。 それを過ぎると治療が難しくなることが知られています。(個人差あり)
弱視の検査と治療
●検査
正確な視力検査は3歳半すぎからになります。 子供の視力検査は大人と違い正確な測定が難しいのですが、 当院では経験豊富な視能訓練士(ORT)が対応します。 3歳児検診等でお子様の見え方に不安があれば早めに来院してください。
●正確な検査のために
子どもの目はピントを合わせる力(調節力)がとても強いため、 普通に検査しても正確に検査できないことが多くあります。 近視だと思ったら、遠視だった。そんな結果が出ることもあります。 そのため、遠視なのか近視なのか、またそれがどの程度なのか(屈折の状態)などを 正確に検査するためには、この「調節力」を麻痺させる特別な目薬を用います。
●調節麻痺の点眼薬
調節麻痺の点眼薬にはアトロピン・サイプレジン・ミドリンの3種類があります。 アトロピンは点眼後2週間もその効果が持続して日常生活に 多くの負担をかけることになります。また、ミドリンは、大人の眼底検査で 散瞳するために使われる調節麻痺の効果がそれほど強くない点眼薬です。 当院では、強い効果がありながらアトロピンに比べ麻痺する期間の短い(2~3日) サイプレジンを使用して、十分かつ良好な検査結果を得ています。
●検査の流れと注意事項
5分おきに3回点眼をし、40分ほど待っていただいて検査になります。 点眼開始から検査までおよそ1時間かかります。
点眼→(5分)→点眼→(5分)→点眼→(40分)→確認→検査
サイプレジンはその効果が2~3日残ります。
1)調節力が落ちますのでものを見るときのピントが合わせづらく、特に近くのものが見づらくなりますので、読書や勉強には支障がでます。
2)また、瞳が開いたままになりますので光があたるとまぶしく感じます。日差しの強い屋外での行動にはまわりからの注意が必要です。
●弱視の治療
(1)メガネをかける。
視力が発達する途中で、きちんとものを見ることができない状態が続くと、
弱視になってしまいます。そのため、治療の第1歩はメガネトレーニング。
調節麻痺の目薬を使った正確な検査を行う。
検査結果に基づいた正確な度数のメガネをつくる。
正しく処方されたメガネをかけ続けること。
それによって原因となっている遠視や乱視を矯正し
「メガネを通してものを見ることで視力が成長する」ことになります。
(2)アイパッチ
メガネトレーニングに加えて、アイパッチを利用した訓練を行うことがあります。アイパッチとは、目にはる絆創膏のような専用のシールです。アイパッチを視力が良い方の目にはり、治療中の目(弱視の目)を強制的に使うことで視力の発達を促します。当院では「くんれんノート」を発行・管理してお子様のがんばりをサポートしています。
<斜視について>
斜視とは
物を見ようとする時に、右目も左目も見ようとしている物の方向を向いています。 ところが、片目は正面を向いていても、もう片目が違う方向を向いてしまっていることがあります。 このように片方の視線がずれている状態が斜視です。
子どもの斜視で一番の問題は、両眼視機能が発達しないことです。 両眼視は、右目から入った映像情報と左目から入った映像情報が大脳の視覚中枢で合成され、 立体感のある一つの映像が得られる機能です。
この両眼視機能は、生後両目で物を見ることで発達します。 斜視があると、その発達が阻害されます。
大型弱視鏡(シノプトフォア)
通称「シノプト」。
斜視の診断、両眼視機能の検査などに使います。
斜視の種類
- 内斜視
- 片目が正常な位置にあるときに、もう片目が内側に向いてしまっている状態
- 外斜視
- 片目が正常な位置にあるときに、もう片目が外側に向いてしまっている状態
- 上斜視
- 片目が正常な位置にあるときに、もう片目が上側に向いてしまっている状態
- 下斜視
- 片目が正常な位置にあるときに、もう片目が下側に向いてしまっている状態
斜視の治療
<医療費控除がうけられます>
治療用のメガネは医療費控除の対象となることがあります。対象となる方には作成指示書をご用意します。